九州大学大学院 病態機能内科学 第二内科 消化器研究室

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医療機関の皆様へ

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  第二内科消化器研究室は岡部治弥(北里大学名誉教授)らが昭和29年に小腸X線検査を導入したことから始まる。昭和34年には胃カメラの開発に伴い本研究室にもいち早く導入され、胃X線・内視鏡所見の対比による消化管形態学が主な研究テーマとなった。

  昭和45年に岡部が北里大学教授として転出し、研究室は八尾恒良(福岡大学名誉教授)が引き継いだ。その後、研究室員が増加し、それに伴い関連施設が増え研究室員の主要メンバーが各施設に転出した。この時期、研究室からは数多くの臨床研究が論文化され、早期胃癌の診断学的研究が推し進められた。さらに、当時まれと考えられていた腸疾患の臨床的解析が始まった。昭和48年にクローン病と家族性大腸腺腫症の第1例目を診断して以来症例が集積され、八尾がクローン病を中心に、飯田三雄(前第二内科教授)が家族性大腸腺腫症を中心に第一外科(現臨床腫瘍外科学)と第二病理の協力を得て臨床的解析を行なった。一方、非特異性多発性小腸潰瘍症は既に岡部がその概念を報告していたが、八尾がさらに症例を蓄積しクローン病とは異なった疾患であることを明らかにした。

  昭和54年に八尾が福岡大学に転出し、渕上忠彦(現松山赤十字病院名誉院長)、飯田へと研究室主任が引き継がれた。胃・十二指腸潰瘍の徹底した長期経過追跡による自然史の解明、家族性大腸腺腫症では大腸外病変の長期経過などが欧米で高く評価された。特にその自然史から潰瘍が癌化しないことを証明した研究は、唐津胃研究所に蓄積された膨大なデータに基づいた特筆すべきものである。その後、消化管アミロイドーシス、悪性リンパ腫、大腸腫瘍、あるいは消化管ポリポーシスの臨床的特徴の解析が行われた。一方、平成に入りラットを用いた非ステロイド性抗炎症剤による腸病変の発生機序、あるいはストレス時の胃微小循環の調節機構などが動物実験も開始し研究成果をあげている。

  平成5年に飯田が川崎医科大学に教授として転出した後は、青柳邦彦(現福岡大学医学部消化器内科)、松本主之(現岩手医科大学教授)へと研究室が引き継がれた。大学や主要施設における消化管の臨床では、形態診断のみならず内視鏡的治療や分子標的治療などの新たな治療戦略が要求される時代を迎えた。

  平成13年に飯田が九州大学の教授に就任した後は、50年以上に及ぶ形態診断を中心とした臨床研究と遺伝疫学や分子生物学の融合を目指し、関連施設への派遣とともに生体防御研究所、臨床薬理などへ人材を派遣し、さらに久山町研究室への配属が増えた。臨床では最新内視鏡機器を駆使した小腸、大腸疾患へのアプローチを行うとともに、炎症性腸疾患のゲノム研究や遺伝性消化管疾患の遺伝子解析などが開始された。特に理化学研究所と共同で行われた潰瘍性大腸炎のゲノム研究ではその成果がNature genetics誌に掲載され高く評価された。また本研究室がクローン病とは異なる疾患として提唱してきた、非特異性多発性小腸潰瘍症の原因遺伝子解析においても大きな研究成果をあげた。

  平成25年に松本が岩手医科大学に教授として転出した後は、江崎幹宏(現研究室主任)へと研究室が引き継がれた。今後は消化管癌、消化管悪性リンパ腫、炎症性腸疾患や消化管ポリポーシス等の豊富な症例に対して、高いレベルの臨床を維持しつつ、これまで蓄積してきた遺伝子解析や分子生物学の手法を生かして疾患の病態解明を目指していく。

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